お念珠のお手入れ辞典

天然素材のお数珠には、繊細な材質のものがございます。
素材の特徴をふまえ適切なに取扱うことで美しさや強度が保たれますので、日ごろのお手入れは重要です。
素材によって異なりますが、数珠玉の美しさや輝きを損なう要因としては次のような事例があげられます。
美しさや輝きを損なう要因
- 天然石/宝石
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- 宝石同士で擦れ合って傷つく
- 熱や光(紫外線など)の影響
- 強い衝撃による破損
- 化粧品や洗剤、防虫剤など薬品による汚染
- 果汁や汗による腐食
- 木製品/木の実
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- 水濡れによる艶落ちや変形、腐食
- 極度の乾燥による変形
- 化粧品や日焼け止めの付着による汚染
どの天然素材も上記をさけていただくのがベストですが、特に注意の必要なものもございます。
腕輪の場合、玉の他にゴムが傷みやすくなることもありますので、素材によらず入浴時や長く水仕事をされる際には外してください。
以下に素材ごとのケア方法や注意点をまとめましたので、お手入れの参考にしてください。
素材別お手入れ方法
ご覧になりたい素材をクリックしてください。
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香木(伽羅/沈香)
伽羅、沈香などの香木数珠は香りが逃げるのを抑えるため、密閉状態での保管をおすすめします。桐箱に収めて収納される際も、一旦ビニール袋に入れてからお納めくださいますようお願いいたします。
香りが薄らいでまいりましたら、手のひらで温めていただきますと、油分が沁み出しすこしずつ香りが戻ってまいります。
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菩提樹(星月/天竺/鳳眼など)
菩提樹の玉が美しく丈夫であるためには、油分が欠かせません。長時間または水に浸すと油分が失われツヤと強度が落ちる可能性があり、特に塩分や温泉成分を含む水は傷みの元となりますのでお避けください。
腕輪の場合、入浴や長時間水に浸す作業の際には必ず外してください。手洗いや程度であればご着用のままでも問題ございませんが、水分はぬぐってください。水濡れによる乾燥を避け、手肌から与えられる油分を保つようにしてご着用ください。
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緑檀
天然の緑檀には粘着性の樹液が含まれていますので、ナイロン袋など密閉した状態で保管すると天然樹液が染み出てくる場合があります。長期間着用されずに保管する時には、薄紙にくるむなど通気性の良い状態を保つようにしてください。
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真珠
真珠も珊瑚と同じく汗などに弱く、お手入れなくご使用を続けると黒ずんでまいりますので、同様のお手入れが必要です。酸性やアルカリ性に弱いので、香水やヘアスプレー、洗剤など薬品類の付着を避け、使用後やわらかい布でから拭きしてください。保管時は極端な乾燥や湿気のない場所に保管してください。
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珊瑚
生物由来の宝石である珊瑚は、酸やアルカリに弱い傾向にあります。ご使用後はやわらかい布で汗や皮脂をふき取っていただくことが大切です。また、紫外線や極端な乾燥、湿潤状態を避けて保管することもポイントです。保管時には、スプレーやナフタリンなどに注意してください。
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象牙
ヘアスプレー、香水、化粧品が付かないように注意してください。汚れた場合は石鹸を溶かしたぬるま湯で軽く洗ってから布でふいて乾かします。
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琥珀
樹脂は石や木の玉にくらべると柔らかく割れやすいので、強い衝撃や圧迫、高温を避けてください。
薬品の付着を避け、汚れた場合は象牙と同じくぬるま湯に石けんを溶かして軽く洗ってから、乾いた布で拭きとって乾かしてください。
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サファイヤ
ルビーと同様のお手入れを行ってください。 サファイヤは丈夫な石ですが、その堅さが他の天然石を傷つける場合がありますので、保管時やブレスレットの着用時には他の石と擦れ合わないようご注意ください。
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紫水晶(アメジスト)
天然の紫水晶は、直射日光など紫外線の当たるところに長期間放置すると褪色する(紫色が薄くなる)特徴があります。日の当たる車内や窓辺などに長いあいだ放置しないようにご注意ください。
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トルコ石
トルコ石は急激な温度変化にさらすと、ヒビが入ることがあります。香水や化粧水により、色が緑っぽく変化することもありますので、付着したままにしないようにして下さい。汚れた場合は湿った布で拭きとってから乾かします。液体に浸すのは避けてください。
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翡翠(ビルマ/糸魚川)
ビルマヒスイに代表される硬玉(ジェイド)は、丈夫な宝石のひとつです。汚れが目立つ場合は、柔らかい布やセーム皮などでから拭きをしてください。
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ルビー
丈夫な石ですが、衝撃には注意しましょう。皮脂がついて目立つように感じる場合は、家庭用中性洗剤を数滴たらしたぬるま湯につけ、ごく柔らかいブラシや布でお掃除をすれば簡単に輝きが戻ります。また、他の石に傷をつけないよう、他の腕輪数珠やブレスレットとは離して着用・保管されることをお勧めします。
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ラピス
汗に弱く、そのままにしておくと褪色するおそれがあります。着用後は全体を乾いた柔らかい布などでふき取るようにしてください。